Vol.2 『ナイストライアルから学ぶ地域社会DX』
「地域社会DX」を1分で解説!
地域の課題をDXの力で上手に解決するのが「地域社会DX」。
好事例の共通ポイントを紹介した前回に続いて、今回は、担当者は懸命に取り組んだものの、どうも上手くいかなかったという事例からみた「躓きやすいポイント」をご紹介します。
1つ目は「庁内の連携がうまくいかない!」
プロジェクト開始前は、庁内の総合企画部門(※1)と事業担当部門(※2)で同じゴールを共有していたはずが、プロジェクトを進めるにつれてどちらにも不満がたまっていってしまう事例が見受けられますが、地域社会DXには密接な部門間連携が不可欠。最終目標に向けてプロジェクトについて議論する機会を意識的に設けるようにしましょう。
(※1) 総合政策課、DX推進課などの分野横断的な取り組みを担当する部門
(※2) 農業振興課、健康介護課などの個別の行政分野を担当する部門
2つ目は「住民の声を適切に拾えていない!」
プロジェクトの計画段階で住民からのアンケートやヒアリングを行い、満を持して用意したデジタルサービスの評価が芳しくないことも。利用者との日頃のコミュニケーションや信頼関係がなければ、地域社会DXは実現しません。解決したい課題に精通している内外のキーパーソンと一緒にプロジェクトを深掘りしましょう。
3つ目は「安心して民間事業者に任せたつもりが・・・」
事業者から提案されたプランがすごく優れていて、地域の課題を解決するものに思えて導入したのに、実際には住民にあまり使われない。それには理由があるはずです。事業者にその地域のことをより理解してもらうよう努めるとともに、もう一度目標を共有し直すことも大切です。
3つのポイントを心掛けながら、目先の目標にとらわれすぎずに、5年後10年後の目標をしっかりと見据えることも大切です。
多少の周り道や失敗も、関係者で共有した最終目標さえ見失わなければきっとゴールに辿り着けるはず!