編集部のぶらり見聞録

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地域社会DXの事例を取材する中で出会った「全国各地のご当地ネタ」を紹介。

子どもの笑顔と安全を見守る「ぶんぶん童子」

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ぶんぶん童子の写真

縁結び七福童子のモニュメントの写真

JR大分駅改札を出たところで、なにやら視線を感じ振り返ると、そこには子どもの顔を持つミツバチの子「ぶんぶん童子」がひょっこり鎮座していました。人の顔をしたミツバチといえば、子どもの頃に見ていたミツバチのアニメに登場した「みつばちハッチ」でなじみ深いのですが、こちらの「ぶんぶん童子」もなかなか趣深い表情をしています。奈良の「せんとくん」の作者、籔内佐斗司さんのデザインだそうで、大分県の分(ぶん)と豊後の豊(ぶん)にちなんだ不思議キャラとして人気なのだとか。ちなみに、駅ビル屋上にも電車ごっこしながら九州の地図上を走っている子どもたち「縁結び七福童子」のモニュメントなど、ほかにも藪内さんの作品が。お好きな方はぜひ。

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ずらりと並ぶそばの皿

出石(いずし)そばの写真

兵庫県豊岡市の名物料理といえば、出石(いずし)そば。同市出石町には道路沿いにそば店が立ち並ぶ場所もあります。特徴は小皿にもりつけた皿そばを何枚も食べるスタイル。注文すると、皿そばとともに薬味の玉子、山芋、大根おろし、わさびなども運ばれ、テーブルはにぎやかに。関西らしくダシにこだわっているといい、ツルツルと喉を通り、どんどん胃袋に収まります。1人前は5皿ですが、計10皿をぺろりと平らげました。大食い? いや、周りを見回しても10皿食べている人が多かったです。

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手作りATM 「とくいの銀行」

とくいの銀行ATMの写真

取手駅にほど近い、2,200戸以上が並ぶ大規模団地。うろうろとしていると、不思議なATMを発見しました。2011年からこの地で始まった、お金の代わりに「とくい」を運用する銀行のATMなのだそうです。自分のとくいなことを預けて人のとくいなことと交換して引き出すことができるそうで、「歌を歌う」「朗読する」「踊る」「工作」など、みなさん実に様々な「とくい」を預けていました。預かった「とくい」を引き出し、「パンづくり」「語学」「ウクレレ」など多彩なイベントも開催しているそうです。私なら何を預けられるか。再訪するまでに考えます。

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バタバタ茶の文化 お茶と人の優しさに感激

バタバタ茶を飲みながら地域の人とおしゃべりを楽しむ様子

朝日町の山間にある蛭谷(びるだん)集落で、バタバタ茶を堪能。プーアル茶と同じ黒茶の一種で、その歴史は室町時代に遡るそうです。特殊な茶せんを使ってバタバタかきまぜ、泡立てて飲むお茶は、深い味わいが癖になります。驚いたのは、伝承館を訪ねる人を集落の「客」として受け入れ、お茶請けとお茶をふるまっていることです。開館している日は限られますが、年間数千人は訪れるとのことで、地域の人たちが集まる場所で、私も一緒におしゃべりを楽しんできました。室内をぐるりと見回すと、マイナンバーカードをかざしてポイントがもらえるLoCoPiのタッチポイントを発見。地域に根付くデジタル技術を実感!

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キツネの足跡追いかけ、駅ホームのぶどう園へ

塩尻駅ホームのぶどう園の写真

長野県の塩尻駅ホームに小さな足跡が点々と続いているのに気づき、追いかけることに。足跡が途絶えたところで顔を上げると、そこには「ホームのぶどう園」が。塩尻のブドウとワインをPRするために1980年代に設置されたのだそう。収穫時期は過ぎていましたが、駅構内にいながら、ちょっとしたぶどう園観光ができたことでテンションが上がり、思わず土産にブドウジュースを買い込む私。ちなみに足跡はキツネのもの。まんまとキツネに化かされたと思いつつも、おいしかったからヨシ!

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生きている村の精霊「カリコボーズ」

一ツ瀬川にかかる全長140mの木造車道橋かりこぼうず大橋の写真

宮崎県西米良村は多くの民話が口頭伝承で残る民話の宝庫です。カリコボーズは、春の彼岸から秋の彼岸まで川に下って水の神になり、秋から春は山に登って山の神になると言い伝えられる村の精霊。一ツ瀬川にかかる全長140mの木造車道橋は「かりこぼうず大橋」と名付けられるなど、今も村民の安全を見守っています。

そんな西米良村のイメージキャラクターは、カリコボーズをモチーフにした「カリコボーズのホイホイくん」。「ホイホイ」と鳴く声が、狩りで獲物を追い立てる役目の狩子(かりこ)の声に似ていること、男の子の姿をしていることから名付けられました。

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鼻息荒く向かった「幸福の鐘」で鼻歌も鳴り響く

幸福駅の様子

願い事を書くピンクの切符を駅舎に貼り付ける様子

1970年代にテレビ番組で紹介されたのを機に、一大ブームを巻き起こした「幸福駅」。鉄道自体は1987年に廃線になったそうですが、私も「縁起の良い名にあやかろう」と、鼻息も荒く幸福駅へ。願い事を書くピンクの「切符」を駅舎に貼り付け、ボッチもなんのその、カップルや家族連れに混じって1人で「幸福の鐘」なるものまで鳴らしてきました!力の限りに祈ったので、来年もきっといい年になるはず。

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戦後当時に思いをはせる「かつめし」

かつめしの写真

PRキャラクターのかっつんとデミーちゃん

加古川のソウルフードといえば、「かつめし」。カツ丼とは異なり、豚ではなく牛肉のカツを使っています。なんでも、戦後間もないころ、ナイフやフォークになじめない人でも箸で食べられるようにと、平皿に盛ったご飯のうえに牛カツをのせ、独特のソースをかけた「かつめし」が市内の食堂で誕生したのだそう。今では加古川周辺に100店舗以上でメニューに載っているというから驚きです。ちなみにPRキャラクターは「かっつん」と「デミーちゃん」。顔がご飯で頭の上に牛カツが乗っかっているスタイルです。石像なのになにやら食欲をそそります。次は食べ歩くのも楽しそうです。

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伝説の赤牛 それは「赤べこ」

赤べこの写真

赤べこの写真

ふらふらと揺れる頭がチャームポイントの「赤べこ」。地元の民芸品とあって、会津若松駅を出るとすぐに、大きな赤べこがお出迎えしてくれます。企業のサテライトオフィスが数多く入居する「AiCT」にも複数の巨大「赤べこ」が。市内にはこうした大きな赤べこがあちこちにあるそうで、探してみるのも面白いかも。おなかの黒い斑点は天然痘が治った痕で、人々をそうした病気から守ったり、さりげなくあらわれて重労働を手伝ったりと、八面六臂の活躍で知られるレジェンド赤牛。風邪気味だったので、私も赤べこ様に復調を祈りつつ帰途につきました。ちなみに、駅前の赤べこの名前は「あかべぇ」。「赤べこ音頭」も歌ってくれます。

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高さ日本第2位! 「龍」の本領は春に発揮

温井ダムの写真

温井ダムカードの写真

温井ダムは、アーチ式ダムとしては、黒部ダムに次ぐ日本で2番目の高さ156mを誇るスケールの大きなダムであると聞いては、にわかダム好きとして行かないわけにはいきません。完成したのは2001年。水位を下げるため春などに行う放流は、かなりの迫力なのだとか。ダムの底に沈んだ土地には、娘に化けた龍が住んでいたという伝説から、広大なダム湖は龍姫湖と名付けられたそうです。もちろん、隣接の管理所でダムカードもGET!

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幻の白いも 心に刻んだ「次は焼き芋」

しろいもプリンの写真

新居浜には、甘くておいしい「幻の白芋」なるものがあると聞きつけて、「なんとか一口」とスーパーや土産物店をさまよう私。「灯台下暗し」とでもいうのでしょうか、新居浜駅前にある「あかがねミュージアム」のカフェで、このお芋を使ったスイーツを発見しました。新居浜沖に浮かぶ大島で栽培されており、名前は七福芋。糖度がメロン並みと聞いてはじっとしてはいられません。カフェで食べたのは、「しろいもプリン」なるものでしたが、ふむ、なめらかでおいしい。次は、「焼き芋」の季節を狙います。

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土方歳三も揺られた?幕末ハンモック体験

開陽丸で乗組員が休憩に使っていたハンモックの体験コーナーの写真

港町である江差町は、海とともに歴史が刻まれてきました。江差港近くの「開陽丸記念館」は、戊辰戦争最中の1868年末、暴風雪のため江差沖で座礁し沈没した「開陽丸」を原寸大で復元しています。開陽丸は幕末、江戸幕府がオランダ政府に依頼して建造した軍艦で、沈没時、乗組員は避難していました。館内には、海底から引き揚げられた大砲や食器など約3,000点を展示し、榎本武揚や土方歳三らの作戦会議の様子も人形模型で再現しています。館内を進むと、乗組員が休憩に使っていたハンモックの体験コーナーに吸い込まれました。ハンモックに揺られながら、激動の時代を駆け抜けた人々の生涯に思いをめぐらせます。

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