編集部のぶらり見聞録

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地域社会DXの事例を取材する中で出会った「全国各地のご当地ネタ」を紹介。

「見ざる言わざる聞かざる」の逆?

お元気三猿の写真

子宝子育ての虎の写真

関東でも屈指の古社のひとつ、秩父神社を参拝したところ、壁を彩る彫刻の数々に思わず目が奪われました。最近、塗り替えを行い、極彩色によみがえった彫刻が四方の壁に飾られています。左甚五郎作とされる「子宝 子育ての虎」や、鎖でつなぎとめた「つなぎの龍」など、非常に見応えがありますが、お気に入りは「お元気三猿」。日光東照宮の「見ざる言わざる聞かざる」とは対照的に、よく見てよく聞いてよく話す猿なんだとか。愛嬌のある顔もサルことながら、取材の仕事をしている身としては、こちらの三猿に親しみがわきます。何とか三猿様の元気にあやかろうと、力強く祈って参りました。

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重要文化財のカフェでぜいたくな時間

フルーツサンドとコーヒーの画像

観光資源の宝庫である京都。まだあまり知られていないスポットとして京都市職員の方に教えてもらって訪ねたのが、京都府庁旧本館にあるカフェ「salon de 1904」。フルーツサンドのほどよい甘さがコーヒーとよく合います。国の重要文化財でもある京都府庁旧本館は1904年12月に完成し、創建時の姿をとどめる官公庁の建物では日本最古とされています。京都府庁の本館としての役割は終えたものの、現在も執務室として利用されています。「salon de 1904」は、文化庁が移転して間もない2023年7月にオープン。レンガ造りの外観に溶け込んだインテリアはぜいたくな時間をつくりだし、歴史的な建物が多く残る京都の楽しみ方を教えてくれます。

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子どもの笑顔と安全を見守る「ぶんぶん童子」

ぶんぶん童子の写真

縁結び七福童子のモニュメントの写真

JR大分駅改札を出たところで、なにやら視線を感じ振り返ると、そこには子どもの顔を持つミツバチの子「ぶんぶん童子」がひょっこり鎮座していました。人の顔をしたミツバチといえば、子どもの頃に見ていたミツバチのアニメに登場した「みつばちハッチ」でなじみ深いのですが、こちらの「ぶんぶん童子」もなかなか趣深い表情をしています。奈良の「せんとくん」の作者、籔内佐斗司さんのデザインだそうで、大分県の分(ぶん)と豊後の豊(ぶん)にちなんだ不思議キャラとして人気なのだとか。ちなみに、駅ビル屋上にも電車ごっこしながら九州の地図上を走っている子どもたち「縁結び七福童子」のモニュメントなど、ほかにも藪内さんの作品が。お好きな方はぜひ。

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ずらりと並ぶそばの皿

出石(いずし)そばの写真

兵庫県豊岡市の名物料理といえば、出石(いずし)そば。同市出石町には道路沿いにそば店が立ち並ぶ場所もあります。特徴は小皿にもりつけた皿そばを何枚も食べるスタイル。注文すると、皿そばとともに薬味の玉子、山芋、大根おろし、わさびなども運ばれ、テーブルはにぎやかに。関西らしくダシにこだわっているといい、ツルツルと喉を通り、どんどん胃袋に収まります。1人前は5皿ですが、計10皿をぺろりと平らげました。大食い? いや、周りを見回しても10皿食べている人が多かったです。

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手作りATM 「とくいの銀行」

とくいの銀行ATMの写真

取手駅にほど近い、2,200戸以上が並ぶ大規模団地。うろうろとしていると、不思議なATMを発見しました。2011年からこの地で始まった、お金の代わりに「とくい」を運用する銀行のATMなのだそうです。自分のとくいなことを預けて人のとくいなことと交換して引き出すことができるそうで、「歌を歌う」「朗読する」「踊る」「工作」など、みなさん実に様々な「とくい」を預けていました。預かった「とくい」を引き出し、「パンづくり」「語学」「ウクレレ」など多彩なイベントも開催しているそうです。私なら何を預けられるか。再訪するまでに考えます。

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バタバタ茶の文化 お茶と人の優しさに感激

バタバタ茶を飲みながら地域の人とおしゃべりを楽しむ様子

朝日町の山間にある蛭谷(びるだん)集落で、バタバタ茶を堪能。プーアル茶と同じ黒茶の一種で、その歴史は室町時代に遡るそうです。特殊な茶せんを使ってバタバタかきまぜ、泡立てて飲むお茶は、深い味わいが癖になります。驚いたのは、伝承館を訪ねる人を集落の「客」として受け入れ、お茶請けとお茶をふるまっていることです。開館している日は限られますが、年間数千人は訪れるとのことで、地域の人たちが集まる場所で、私も一緒におしゃべりを楽しんできました。室内をぐるりと見回すと、マイナンバーカードをかざしてポイントがもらえるLoCoPiのタッチポイントを発見。地域に根付くデジタル技術を実感!

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キツネの足跡追いかけ、駅ホームのぶどう園へ

塩尻駅ホームのぶどう園の写真

長野県の塩尻駅ホームに小さな足跡が点々と続いているのに気づき、追いかけることに。足跡が途絶えたところで顔を上げると、そこには「ホームのぶどう園」が。塩尻のブドウとワインをPRするために1980年代に設置されたのだそう。収穫時期は過ぎていましたが、駅構内にいながら、ちょっとしたぶどう園観光ができたことでテンションが上がり、思わず土産にブドウジュースを買い込む私。ちなみに足跡はキツネのもの。まんまとキツネに化かされたと思いつつも、おいしかったからヨシ!

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生きている村の精霊「カリコボーズ」

一ツ瀬川にかかる全長140mの木造車道橋かりこぼうず大橋の写真

宮崎県西米良村は多くの民話が口頭伝承で残る民話の宝庫です。カリコボーズは、春の彼岸から秋の彼岸まで川に下って水の神になり、秋から春は山に登って山の神になると言い伝えられる村の精霊。一ツ瀬川にかかる全長140mの木造車道橋は「かりこぼうず大橋」と名付けられるなど、今も村民の安全を見守っています。

そんな西米良村のイメージキャラクターは、カリコボーズをモチーフにした「カリコボーズのホイホイくん」。「ホイホイ」と鳴く声が、狩りで獲物を追い立てる役目の狩子(かりこ)の声に似ていること、男の子の姿をしていることから名付けられました。

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鼻息荒く向かった「幸福の鐘」で鼻歌も鳴り響く

幸福駅の様子

願い事を書くピンクの切符を駅舎に貼り付ける様子

1970年代にテレビ番組で紹介されたのを機に、一大ブームを巻き起こした「幸福駅」。鉄道自体は1987年に廃線になったそうですが、私も「縁起の良い名にあやかろう」と、鼻息も荒く幸福駅へ。願い事を書くピンクの「切符」を駅舎に貼り付け、ボッチもなんのその、カップルや家族連れに混じって1人で「幸福の鐘」なるものまで鳴らしてきました!力の限りに祈ったので、来年もきっといい年になるはず。

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戦後当時に思いをはせる「かつめし」

かつめしの写真

PRキャラクターのかっつんとデミーちゃん

加古川のソウルフードといえば、「かつめし」。カツ丼とは異なり、豚ではなく牛肉のカツを使っています。なんでも、戦後間もないころ、ナイフやフォークになじめない人でも箸で食べられるようにと、平皿に盛ったご飯のうえに牛カツをのせ、独特のソースをかけた「かつめし」が市内の食堂で誕生したのだそう。今では加古川周辺に100店舗以上でメニューに載っているというから驚きです。ちなみにPRキャラクターは「かっつん」と「デミーちゃん」。顔がご飯で頭の上に牛カツが乗っかっているスタイルです。石像なのになにやら食欲をそそります。次は食べ歩くのも楽しそうです。

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伝説の赤牛 それは「赤べこ」

赤べこの写真

赤べこの写真

ふらふらと揺れる頭がチャームポイントの「赤べこ」。地元の民芸品とあって、会津若松駅を出るとすぐに、大きな赤べこがお出迎えしてくれます。企業のサテライトオフィスが数多く入居する「AiCT」にも複数の巨大「赤べこ」が。市内にはこうした大きな赤べこがあちこちにあるそうで、探してみるのも面白いかも。おなかの黒い斑点は天然痘が治った痕で、人々をそうした病気から守ったり、さりげなくあらわれて重労働を手伝ったりと、八面六臂の活躍で知られるレジェンド赤牛。風邪気味だったので、私も赤べこ様に復調を祈りつつ帰途につきました。ちなみに、駅前の赤べこの名前は「あかべぇ」。「赤べこ音頭」も歌ってくれます。

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幻の白いも 心に刻んだ「次は焼き芋」

しろいもプリンの写真

新居浜には、甘くておいしい「幻の白芋」なるものがあると聞きつけて、「なんとか一口」とスーパーや土産物店をさまよう私。「灯台下暗し」とでもいうのでしょうか、新居浜駅前にある「あかがねミュージアム」のカフェで、このお芋を使ったスイーツを発見しました。新居浜沖に浮かぶ大島で栽培されており、名前は七福芋。糖度がメロン並みと聞いてはじっとしてはいられません。カフェで食べたのは、「しろいもプリン」なるものでしたが、ふむ、なめらかでおいしい。次は、「焼き芋」の季節を狙います。

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