事業の概要
- 高知県は、これまでの環境制御技術に最新の施設園芸関連機器やIoT、AI技術を融合することより、「施設園芸の飛躍的な発展」と「施設園芸関連産業群の創出」を目指す、「IoP(Internet of Plants)プロジェクトが導くNext次世代型施設園芸農業」の普及促進に取り組んでいる。
- 県、高知大学、高知工科大学、高知県立大学、IoP推進機構、JA、高知県工業会、高知県IoT推進ラボ研究会等による産学官連携のもとデータ連携基盤IoPクラウド(以下IoPクラウド)を活用し、農業DXのプラットフォームを構築している。
- 生産から流通までの現場の様々なデータを自動収集し、生産者が簡単にアクセスできる仕組みを整え、県やJAによる伴走型の営農指導により、県全体でデータ駆動型農業への転換を目指す。
【参考情報①】 人口:68.5万人(令和5年1月1日現在)
関連URL:https://kochi-iop.jp/
(IoPプロジェクトポータルサイト)
参考情報②】地方大学・地域産業創成交付金(内閣府)とは
URL:https://www.chisou.go.jp/sousei/about/daigaku_kouhukin/saitaku_r03keizoku.html
(内閣官房・内閣府総合サイト)
令和4年度事業費 781,679千円
(うち、地方大学・地域産業創成交付金(内閣府) 504,601千円)
もっと知りたい!担当者にインタビュー
取組の経緯・きっかけを教えてください。
これまでの「経験と勘」による農業からデータに基づいた栽培管理を行うデータ駆動型農業への転換を図るため、県内の各ハウスをインターネットでつなぎ、生産現場における様々なデータを収集・分析し、より有益な情報として生産者にフィードバックする仕組みを検討した結果、データ連携基盤「IoPクラウド」を核とした農業DXのプラットフォームの構築に至りました。
導入又は実証時において、国又は都道府県の支援制度(人的支援や技術提供、補助金等)を活用しましたか?
IoPプロジェクトの核となるIoPクラウドの構築やIoPクラウドに搭載するAIエンジンの開発にかかる研究、学生や生産者に施設園芸の基礎的・先進的な知識や技術力を養成するIoP入門セミナーやIoP塾などの人材育成に関する費用は、内閣府の地方大学・地域産業創生交付金(令和5年度から最長4年間)を活用しています。
事業の近況を教えてください?
IoPクラウドは、令和4年9月21日より本格運用を開始し、令和5年7月には利用者が1,000戸を突破しました。さらにこれまでの成果を活用し、IoPクラウドシステムの県外展開やグルーバル化を目指すとともに、農業分野だけでなく、他産業などの新分野・新領域へのプラットフォーム展開を進めていきます。
事業効果
その1
施設園芸ハウスの環境データやJAからの出荷データなど様々な情報を集積、分析し生産者にフィードバックすることができるようになった。
その2
県内でデータ駆動型農業が普及し、令和6年2月末時点で、農業DXのプラットフォームを1,147名が利用している。
コスト
イニシャルコスト
220,394千円(税抜)
内訳
・システム構築費用(構築期間中のクラウド利用料、ソフトウエアライセンス費用を含む) | 220,394千円 |
備考
地方大学・地域産業創生交付金による補助額:110,197千円
ランニングコスト (1年あたり)
53,049千円(税抜)
内訳
・クラウド利用料・ライセンス費用 | 29,004千円 |
・運用保守等費用 | 21,145千円 |
備考
デジタル田園都市国家構想交付金(地方創生推進タイプ)による補助額:100,682千円
※主にシステム導入等に係るコストを記載
スケジュール
検討開始から導入までの期間
4年2か月
スケジュールの内訳
H30.7.31 | 第1回Next次世代型施設園芸農業に関する産学官連携協議会開催 |
R2.8.1 | IoPクラウド構築開始 |
R4.9.21 | IoPクラウド(SAWACHI) 本格運用開始 |
サービス提供事業者等
サービス提供事業者 | IoP推進事業 |
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サービス名 | IoPクラウド(既存パッケージをベースとし、一部個別開発により構築したシステム) |
運用形態 | 個別開発製品をクラウド環境で運用 |
その他参画主体 | IoP推進事業、IoP技術者コミュニティ(38社)、IoPプロジェクト参画企業(77社)(R6.2月末) |