事業の概要
- 日田市は、令和5年6月から、災害時の罹災証明書の交付業務において、被害調査の計画策定や調査記録データの一元的な管理等を行う「被害調査統合システム」と、職員が現地調査をする際に使用する「家屋被害判定アプリ」の運用を開始した。
- 調査員が現地調査の結果をタブレット端末の「家屋被害判定アプリ」に入力すると、「被害調査統合システム」にデータが取り込まれ、被害判定結果が自動算出される仕組みとなっている。
- これにより、家屋の被害の調査判定業務を迅速化し、罹災証明書の交付にかかる期間を短縮している。さらに、システム化による業務フロー等の標準化により、属人化の解消や調査精度の均質化、 業務負荷の軽減も実現している。
【参考情報】 日田市人口:6.2万人(令和5年1月1日現在)
関連URL:https://www.city.hita.oita.jp/index.html(市HP)
令和5年度事業費 10,583千円
もっと知りたい!担当者にインタビュー
取組の経緯・きっかけを教えてください。
災害発生時に、限られた人数でスムーズに罹災証明書を交付するためには、業務の効率化・省力化や、これまでに蓄積した業務知識・ノウハウの継承が課題となっていたことから、デジタル技術を活用した住家被害認定のシステム構築を目指しました。
工夫した点を教えてください。
税務部門、防災部門、DX部門が部署の垣根を超えて連携し、取組を進めました。
今後の展望を教えてください。
本システムによる判定結果等を、被災者支援システムと連携させる等、更なる効果的な活用について、検討しています。
また、事業者の持つ画像解析技術等を活用して、ドローンや衛星写真による被害認定ができるようになれば、より早く罹災証明書を発行できると考えており、事業者における技術開発にも期待しています。
担当部署 日田市総務部防災・危機管理課
事業効果
その1
家屋被害判定の迅速化により、発災から罹災証明書の初回交付に要する期間が短縮された。(導入前:14日、導入後:8日)
その2
被害調査の計画策定の自動化や被害判定結果の自動算出により、被害調査判定にかかる作業が効率化し、職員の業務時間が削減された。
その3
業務フロー等が標準化され、業務の属人化の解消や調査制度の均質化が進んでいる。
その4
タブレットの活用により、調査対象家屋の近隣の住民からの調査依頼に現地で即座に対応することが可能となり、調査実施までの住民の待ち時間の解消や罹災証明書の交付の早期化、調査業務の効率化を実現している。
コスト
イニシャルコスト
9,040千円(税抜)
内訳
• 構築業務費 | 8,680千円 |
• タブレット端末 | 319千円 |
• タブレット端末消耗品 | 41千円 |
備考
デジタル田園都市国家構想交付金TYPE1による補助 額:5,294千円
ランニングコスト (1年あたり)
600千円(税抜)
内訳
• システム利用料(50千円/月) | 600千円 |
備考
別途、インターネット使用料が必要
※ 主にシステム導入等に係るコストを記載
スケジュール
検討開始から導入までの期間
1年7か月
スケジュールの内訳
R3.11~R5.5 | 共同研究、システム構築 |
R5.6~ | 運用開始 |
サービス提供事業者等
サービス提供事業者 | 富士フイルムシステムサービス株式会社 |
サービス名 | 罹災証明迅速化ソリューション |
運用形態 | 個別開発製品をクラウド環境で運用 |
その他参画主体 | - |