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医療・福祉・健康

役場・診療所・老人ホームをオンラインで接続し、高齢者の移動の負担を軽減【北海道中富良野町】

事業の概要

  • 中富良野町では、高齢者が移動を伴わずに福祉サービスを受けられるよう、大画面モニターを備えたテレビ通話システム「窓」を用いて、地理的に離れた複数の公共施設を、必要に応じてオンラインでつなげている。
  • 「窓」システムは、高齢者の利用が多い、町役場、特別養護老人ホーム、町立診療所に設置している。町民は、「窓」システムを利用することで、どの施設からでも、各施設のサービスの一部を利用できる。 たとえば、町立診療所に居ながら保健師から健診結果の共有を受けたり、健康相談を受けたりすることができる。
  • 町では、「窓」システムを職員が必要なときに起動させ、特別な操作をしなくても利用できるようにしている。そのため、高齢者等、デジタル技術が苦手な方でも、簡単に利用できる。また、モニターには通話相手が等身大で映っているため、表情や仕草が読み取りやすく、画面越しでも自然なコミュニケーションが実現されている。

【参考情報①】 人口:0.5万人(令和6年1月1日現在)   

関連URL:https://www.town.nakafurano.lg.jp/

令和6年度事業費 2,640千円

もっと知りたい!担当者にインタビュー

Q
取組の経緯・きっかけを教えてください。

A

中富良野町の高齢化率は約37%と高水準であるため、手厚い高齢者福祉サービスが必要となります。一方で、福祉サービスを提供している町役場(福祉課)、特別養護老人ホーム、町立診療所が離れた位置にあるため、それぞれの施設を高齢者が歩いて回るのは困難な状況です。そこで、行政手続や受診を同一の場所から行うことができるよう、本システムの導入を検討し始めました。

Q
苦労した点・工夫点を教えてください。

A

導入後の運用イメージを掴みきれなかったため、「窓」を利用している会社を視察し、利用している様子を確認しました。

Q
今後の展望を教えてください。

A

様々な場面で「窓」を利用し、町民同士をつなぐことができないか、試行錯誤しています。以前、子どもたちが参加するイベントの会場と、高齢者が集まる場所を「窓」でつなぐ試みを行ったところ、好評だったので、同様の取組を広げていきたいと考えています。

中富良野町総務課

事業効果

Q
その1

A

福祉サービスを受けるために各施設を回る必要がなくなり、高齢者の移動の負担が軽減されている。

Q
その2

A

相手の姿を見ながら会話できるため、電話やメールよりも自然なコミュニケーションがとれ、利用しやすいと好評である。

Q
その3

A

職員間のやりとりの効率が上がり、業務時間をより有意義に使うことができるようになった。

コスト

イニシャルコスト

3,600千円(税抜)

内訳

・システム・機材導入費

3,600千円

備考

デジタル田園都市国家構想交付金TYPE1による補助額:1,800千円

ランニングコスト (1年あたり)

2,400千円(税抜)

内訳

・システム保守料

2,160千円

・接続サーバ利用料

240千円

備考

デジタル田園都市国家構想交付金TYPE1による補助額:900千円(R5.7~R6.3分)

※ 主にシステム導入等に係るコストを記載

スケジュール

検討開始から導入までの期間

7か月

スケジュールの内訳

R5.4~5庁内調整・導入検討(2か月)
R5.6~10システム導入・試験運用(5か月)
R5.11〜システム本運用開始

サービス提供事業者等

サービス提供事業者

MUSVI株式会社、北海道地図株式会社

サービス名

テレプレゼンスシステム「窓」

運用形態

①個別開発製品をクラウド環境で運用

②パッケージ製品をクラウド環境で運用

その他参画主体

パッケージ製品をオンプレミス環境で運用