事業の概要
- 従来、バスの市内1日フリー乗車券は、窓口によるチケット販売のみで、コロナ禍以前は、混雑期のチケット購入に際し、待ち時間が長く不便であるという声が上がっていた。
- そのため、金沢MaaSコンソーシアムでは、フリー乗車券を「いつでも(時間)、どこでも(場所)、キャッシュレスで購入可能」「人数分の乗車券を一括購入可能」「スマートフォンを提示することでチケットレス乗降が可能」なデジタル交通サービス『のりまっし金沢』を令和3年10月から提供を開始した。
- 現在、バスの1日フリー乗車券のほか、私鉄鉄道線で利用できるフリー乗車券も複数取りっている。
- 利用のたびに運賃・料金を支払うことなく、繰り返しの利用において決済の手間や追加費用の不安がない定額制サービス(サブスクリプション)の利用スタイルを提案することで、観光・ビジネスはもちろん、日常の移動における公共交通の利用拡大を目指しています。
【参考情報①】 人口:44.7万人(令和5年1月1日現在)
関連URL:https://www4.city.kanazawa.lg.jp/soshikikarasagasu/kotsuseisakuka/gyomuannai/1/1/18235.html
(金沢市HP:デジタル交通サービス「のりまっし金沢」)
【参考情報②】地方創生推進交付金(内閣府)とは
URL:https://www.chisou.go.jp/tiiki/tiikisaisei/souseikoufukin.html
令和3年度事業費 5,000千円
(うち、地方創生推進交付金(内閣府) 2,500千円)
もっと知りたい!担当者にインタビュー
取組の経緯・きっかけを教えてください。
人口減少、高齢化に加え、コロナ禍における生活様式の変化により、交通事業者や行政等が公共交通の持続可能性に強い危機感を持ったことから、共通マインドのもと一致団結して、デジタルを活用することで、公共交通の持続可能性と住民サービスの向上を図ることとしました。
導入又は実証時において、国又は都道府県の支援制度 (人的支援や技術提供、補助金等)を活用しましたか?
デジタル交通サービス「のりまっし金沢」の開発に当たっては、令和3年度の内閣府の地方創生推進交付金を活用しました。
事業の近況を教えてください。
市民への普及・促進に向けて、令和4年度にはスマホ用アプリを追加導入し、令和5年9月末の会員登録数は約58,800人(市内約10,100人、市外48,700人)で、令和4年4月~令和5年3月のバスの市内1日フリー乗車券(デジタル)の販売実績は約47,000枚(デジタル販売率:約8.9%)でした。
アプリ導入初年度(令和3年度)と比較し、デジタル販売率は向上し、少しずつではありますが、市民の中に「のりまっし金沢」が定着しつつあります。
今後も、交通事業者等と連携し、公共交通の利用促進やまちなかの賑わいの創出につながる企画乗車券や各種取組を展開していきます。
事業効果
その1
従前は、住民が乗車券を購入する際には、窓口まで出向く必要があったが、アプリの導入により、自宅にいたままキャッシュレスでデジタル乗車券を購入することができるようになり、住民の利便性が向上している。
その2
交通事業者間で連携した企画乗車券等の取組がスピーディーに実施できるようになった。
コスト
イニシャルコスト
4,091千円(税抜)
内訳
・システム開発費 | 3,000千円 |
・保守費(7か月) | 560千円 |
・コンサル費 | 531千円 |
備考
地方創生推進交付金(R3)による補助額:2,045千円
ランニングコスト (1年あたり)
960千円(税抜)
内訳
・サーバー利用料 | 720千円 |
・システム保守費 | 240千円 |
備考
地方創生推進交付金(R4)による補助額:480千円
※主にシステム導入等に係るコストを記載
スケジュール
検討開始から導入までの期間
8か月
スケジュールの内訳
R3.4~8 | 仕様検討(5か月) |
R3.8~10 | システム開発(3か月) |
R3.10~ | 事業開始 |
サービス提供事業者等
サービス提供事業者 | 株式会社ホクリクコム |
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サービス名 | デジタル交通サービスアプリ「のりまっし金沢」 |
運用形態 | 個別開発製品をクラウド環境で運用 |
その他参画主体 | 北陸鉄道株式会社(企画)、金沢MaaSコンソーシアム(事務局:金沢市) |