事業の概要
- 奈良県では、人との接触機会を減らし、感染症対策をしなければならない状況下において、医療機関等で聴覚障害者が手話通訳を受けづらいという課題に対して、タブレット端末を利用した遠隔手話通訳を導入した。
- 県、県聴覚障害者支援センター、医療機関、希望市町(県内11市町)にタブレットを設置することにより、地域において聴覚障害者が安心して手話通訳サービスを受けることができる環境を整備した。(市町村分の端末費用等は、各市町村が負担している。)
- 令和3年度には、さらに4市町が希望し、端末を導入した。 (令和3年11月末時点)
- 今後は、災害時など感染症対策以外のシーンでも利用機会を広げることにより、地域において、人に優しいデジタル化を進めていく。
【参考情報①】 人口:132.5万人(令和5年1月1日現在)
関連URL:https://www.pref.nara.jp/item/229652.htm
(県HP)
【参考情報②】新型コロナウイルス感染症に関する緊急経済対策について(厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部)
URL:https://www.tcsw.tvac.or.jp/bukai/documents/keizaitaisaku.pdf
令和5年度事業費 841千円
もっと知りたい!担当者にインタビュー
取組の経緯・きっかけを教えてください。
新型コロナウイルスの感染の疑いがある聴覚障害者が、病院の受診等をする際、手話通訳者等の同行が困難な状況にあり、解決策を検討した結果、タブレットを活用した遠隔手話の導入という構想に行き着きました。
導入又は実証時において、国又は都道府県の支援制度 (人的支援や技術提供、補助金等)を活用しましたか?
国の補助金(遠隔手話サービス等を利用した聴覚障害者の意思疎通支援体制の強化事業(厚生労働省))を活用し、県施設、医療機関、市町村向けにタブレットを購入し、令和2年度に設置しました。
これから事業を考えている自治体に向け、一言お願いします。
タブレットを活用した遠隔手話通訳の導入は病院の受診時の感染防止等に効果的ですが、それだけにとどまらず、災害時の連絡手段として活用することもできるのではと期待しています。
事業効果
その1
医療機関に設置しているタブレットを用いて、寝たきりの入院患者の意思疎通に利用した事例がある。
その2
最新のデジタル技術に対する職員の関心が向上し、勉強会が定期開催されるようになっている。
コスト
イニシャルコスト
889千円 (税抜)
内訳
・タブレット購入費 | 889千円 |
・システムリース費 | 1,936千円 |
備考
遠隔手話サービス等を利用した聴覚障害者の意思疎通支援体制の強化事業(厚生労働省)を活用
ランニングコスト (1年あたり)
637千円(税抜)
内訳
・タブレット購入費 | 571千円 |
・ルーター賃借料 | 66千円 |
備考
地域生活支援事業費等補助金を活用
※ 主にシステム導入等に係るコストを記載
スケジュール
検討開始から導入までの期間
2か月
スケジュールの内訳
R2.4~R2.5 | 庁内調整(1か月) |
R2.5~R2.6 | タブレット等購入(1か月) |
R2.6~ | 事業開始 |
サービス提供事業者等
サービス提供事業者 | 株式会社アステム |
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サービス名 | Skype |
運用形態 | 個別開発製品をオンプレミス環境で運用 |
その他参画主体 | - |