事業の概要
- 過疎化が進む南山城村では地域活性化を目標に、新たな観光事業の創出に取り組むこととし、その手段として令和元年度にIoT技術を活用した、観光関連データ収集の仕組みとデジタルPRツールを導入した。
- 年間40万人以上の観光客が訪れる道の駅「お茶の京都みなみやましろ村」にセンサー機器を設置し、観光客の属性データの取得とデータ分析が可能になった。
- 観光の起点となるJRの駅や道の駅等にデジタルサイネージを配置し、施設やイベントなど観光情報を配信している。
【参考情報①】 人口:0.3万人(令和5年1月1日現在)
関連URL:https://www.soumu.go.jp/main_content/000614372.pdf
(「南山城村地域IoT実装計画~南山城村観光事業の創出・推進~」)
【参考情報②】情報通信技術利活用事業費補助金(総務省)とは
URL:https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu06_04000156.html
令和3年度事業費 3,724千円
もっと知りたい!担当者にインタビュー
取組の経緯・きっかけを教えてください。
生産年齢人口の減少による担い手不足や地域内消費額の低迷といった課題を抱える一方で、道の駅には多くの入込客がありました。課題解決のためには、この入込客を村内各所へと導き、地域内消費を生むことだと考え、デジタル技術を活用した入込客の観光マーケティングを実施し、需要のあるコンテンツの創出で観光事業の充実・拡大につなげていくこととしました。
導入又は実証時において、国又は都道府県の支援制度 (人的支援や技術提供、補助金等)を活用しましたか?
平成30年度に総務省の地域IoT実装のための計画策定・推進体制構築支援事業を活用し、「南山城村地域IoT実装計画」を策定、具体的なIoT技術の導入について方針を定めました。この計画に基づき翌年度には総務省の情報通信技術利活用事業費補助金「地域IoT実装推進事業」を活用し、IoT機器の導入とデータ活用を行う運用体制の構築を実施しました。
事業の近況を教えてください。
令和3年度には、Web上でのデジタルクーポン付アンケート調査機能とその自動分析機能を追加実装し、コロナ禍における誘客手段としても活用しています。
事業効果
その1
観光関連のデータを収集・分析することで、ターゲットのニーズに合わせた観光コンテンツを造成することが可能になった。
その2
道の駅において、観光客の人数・属性等の傾向をリアルタイムで可視化できるようになり、PR戦略や商品作りに生かせる環境が整った。
その3
デジタルサイネージを設置したJR駅・観光拠点では、訪れたその場で視覚的に観光案内が見られるようになり、ホスピタリティと利便性が向上した。
コスト
イニシャルコスト
18,422千円(税抜)
内訳
・観光クラウド環境整備・運用管理費、観光IoT機器設置・運用管理費 | 18,030千円 |
・その他 | 392千円 |
備考
地域IoT実装のための計画策定・推進体制構築支援事業による人的伴走支援を活用
情報通信技術利活用事業費補助金(地域IoT実装推進事業)による補助額:10,083千円
ランニングコスト (1年あたり)
4,295千円(税抜)
内訳
・サービス利用料 | 1,985千円 |
保守費用 | 2,310千円 |
※主にシステム導入等に係るコストを記載
スケジュール
検討開始から導入までの期間
2年
スケジュールの内訳
H30.4~ H31.3 | 計画検討、策定協議 |
H31.3 | 地域IoT実装計画策定 |
R31.4~ | 機器設置 |
R2.4~ | 事業開始 |
サービス提供事業者等
サービス提供事業者 | 株式会社JTB |
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サービス名 | エリアアナライザー |
運用形態 | パッケージ製品をクラウド環境で運用 |
その他参画主体 | 株式会社JTB総合研究所(観光クラウド環境整備)、株式会社カワミツ(観光IoT機器設置)、株式会社南山城、南山城村商工会、合同会社南山城観光、同志社大学、摂南大学 |