事業の概要
- 鳥取県は、単身高齢者世帯等の孤独・孤立対策として、令和3年度から、県営住宅に、IoT技術を活用した高齢者の見守りサービスを導入している。
- このサービスは、住戸内に設置した人感センサー付き専用端末(タッチパネル式モニター)と、入居者が装着するウェアラブル端末で、見守りを行うものである。異変を感知した場合は、見守り事業者等に緊急通報メールが配信され、メールを受信した見守り事業者は、電話、かけつけ等により安否確認を行う。
- サービスの月額使用料は、入居者の負担となるが、県営住宅入居者が負担できるよう安価な料金設定(月額500円(税抜))としている。
【参考情報①】 人口:54.0万人(令和6年1月1日現在)
関連URL:https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/835757/keikaku3.pdf
令和6年度事業費 5,016千円
(うち、社会資本整備総合交付金(国土交通省) 2,138千円)
もっと知りたい!担当者にインタビュー
Q取組の経緯・きっかけを教えてください。
高齢化の進行とともに、県営住宅での孤独死が増加していましたが、民生委員による見守りでは、県営住宅全体をカバーしきれず、急な体調の異変にも対応することが困難でした。
令和2年に、県が別途募集している「鳥取県版Society5.0検討サポート企業」からIoTを活用した見守りシステムの提案をいただく機会があり、令和3年から試験運用・効果検証を開始しました。
Q苦労した点を教えてください。
身寄りの無い方など、緊急連絡先を確保できないために利用を断念される方もおり、連絡相手の確保が課題となっています。また、利用者から、利用方法や、機器トラブルの対応等の問い合わせが多くあったため、令和5年度から、問い合わせ窓口を設置しています。
Q今後の展望を教えてください。
令和7年度でチラシ配布等による全県への普及活動を終了し、令和8年度以降は、新規入居者に周知する等の緩やかな普及を行うことを検討しています。
事業効果
Qその1
試行運用中に行った利用者へのアンケートでは、「日常の健康状態が把握でき自己管理できて良い」、「子供たちが母を一人にしていることを心配しているが、このサービスのお陰で安心してもらえた」等の肯定的な意見が寄せられた。
Qその2
単身高齢者世帯に対して、安価な利用料で見守りサービスを提供することが可能となり、安心して暮らし続けられる地域の実現に寄与することができた。
コスト
イニシャルコスト
6,100千円(税抜)
内訳
・ソフト開発費用 | 4,300千円 |
・ソフト改修費用 | 1,800千円 |
備考
社会資本整備総合交付金(国土交通省)による補助額:2,745千円
別途、端末の購入費・設置費が発生
ランニングコスト (1年あたり)
-円(税抜)
備考
サービス利用料(500円/月)は、入居者が負担
※ 主にシステム導入等に係るコストを記載
スケジュール
検討開始から導入までの期間
3年2か月
スケジュールの内訳
R2.4~R3.3 | 庁内調整、システム選定(1年) |
R3.4~8 | システム開発(5か月) |
R3.9~R5.5 | 試行運用(1年9か月) |
R4.12~R5.3 | システム改修 |
R5.6~ | 本格運用(一部団地) |
サービス提供事業者等
サービス提供事業者 | 株式会社エッグ |
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サービス名 | 高齢者見守りサービス |
運用形態 | 個別開発製品をクラウド環境で運用 |
その他参画主体 | 鳥取県厚生事業団、社会福祉法人こうほうえん(入居者異常時の緊急連絡先の役割) |