事業の概要
- 弥彦村は、マイナンバーカードの独自利用領域の活用を進めており、「巡回バスでの移動」、「図書館での本の借用」、「選挙の投票」、「村役場での証明書発行」といった行政サービスについて、マイナンバーカードで利用できるようにしている。
- 広域巡回バス「やひこ号」には、ICカードリーダが搭載されており、住民が乗降時に、マイナンバーカードをタッチすると、本人確認が行われ、弥彦村民であれば乗車賃100円が無料となる。乗車記録については、村役場がデータとして蓄積できるようになるため、効果的な交通施策の検討にも資する取組となっている。
- また、村の図書館や投票所においても、マイナンバーカードによる本人確認を行えるようにしており、図書館カードや投票所入場券の代わりとして、マイナンバーカードが利用できる。
【参考情報①】 人口:0.8万人(令和6年1月1日現在)
令和6年度事業費 7,764千円
もっと知りたい!担当者にインタビュー
Q取組の経緯・きっかけを教えてください。
弥彦村では、以前から、行政手続のオンライン化や書かない窓口の導入等、デジタル技術による行政サービスの改善に取り組んできました。一方で、住民が直接恩恵を受けられる取組が少なかったため、住民にとって身近なサービスを提供できないかと思い、事業の検討を開始しました。
Q苦労した点を教えてください。
マイナンバーカードのICチップの空き領域を活用した取組の前例が少なく、職員向けのマニュアル作成等に苦労しました。また、マイナンバーカードをICカードリーダーにタッチしたときに、読み取りに2秒以上の時間がかかります。そのため、村民の方が、交通系ICカードを利用するイメージでタッチすると、うまく読み込めないことがあります。対応について現在も試行錯誤しています。
Q今後の展望を教えてください。
令和8年度までは事業を継続します。それ以降継続するかは、令和8年度以降検討する予定です。
事業効果
Qその1
マイナンバーカード保有率の向上につながっている。(令和7年1月末時点で84.2%)
Qその2
マイナンバーカードに対する意識の変化が見られ、常に携帯する人が増えている。
Qその3
巡回バスの利用促進につながり、外出する高齢者が増えている。(巡回バスの延べ利用回数は、月300件程度)
コスト
イニシャルコスト
24,893千円(税抜)
内訳
・バス乗車システム導入費 | 16,352千円 |
・選挙受付システム導入費 | 4,056千円 |
・印鑑登録証明書発行システム導入費 | 4,411千円 |
・図書館システム導入費 | 74千円 |
備考
デジタル田園都市国家構想交付金TYPEXによる補助額:24,894千円
ランニングコスト (1年あたり)
2,452千円(税抜)
内訳
・バス乗車システム保守費 | 1,018千円 |
・マイナンバーカードAP利用システム利用料 | 1,239千円 |
・巡回バス運賃立替精算費 | 195千円 |
備考
選挙受付・印鑑登録証明書発行・図書館システムの保守費は算出不可(既存システムの保守費に内包)
※ 主にシステム導入等に係るコストを記載
スケジュール
検討開始から導入までの期間
11か月
スケジュールの内訳
R4.2~3 | 庁内調整 |
R4.4~9 | 仕様検討 |
R4.10 | システム構築 |
R4.10~11 | 運用テスト |
R4.12~ | 運用開始 |
サービス提供事業者等
サービス提供事業者 | ①株式会社BSNアイネット、②株式会社ブレス |
---|---|
サービス名 | ①総合行政システム、②ArcGIS |
運用形態 | ①個別開発製品をクラウド環境で運用 ②パッケージ製品をクラウド環境で運用 |
その他参画主体 | 越佐観光バス株式会社 |