事業の概要
- 千葉県では、漁業者の操業を支援するため、海域の表面水温や黒潮の流路などを分析し、漁海況速報として水産情報通信センターのHPでPC向けに情報発信している。
- この情報発信は、運用開始から18年が経過し、その間、海況予測技術や情報通信技術が大幅に進歩したことから、これまではできなかった漁業者ニーズの高い水深別の詳細な海況情報や定置網の破損など大きな被害を及ぼす急潮発生に係る情報提供等が可能となっている。
- 新たに最新技術を活用した「海況予測システム」及び「急潮予測システム」を開発するとともに、この予測情報をスマートフォン向けに発信することで、操業の効率化と漁業者の利便性の向上を図る。
【参考情報①】 人口:631.0万人(令和5年1月1日現在)
関連URL
https://www.pref.chiba.lg.jp/toukei/toukeidata/joujuu/index.html
【参考情報②】デジタル田園都市国家構想推進交付金(内閣府)とは
URL: https://www.chisou.go.jp/sousei/about/mirai/policy/policy1.html
令和5年度事業費 18,525千円
もっと知りたい!担当者にインタビュー
取組の経緯・きっかけを教えてください。
千葉県では、令和3年度に千葉県スマート水産業推進方針を策定し、水産現場へのICT等の新技術の実装を進めることとしています。
この一環として、最新技術を活用し、数日先までの海況を水深別に予測するシステムを開発していくことになりました。
導入又は実証時において、国又は都道府県の支援制度(人的支援や技術提供、補助金等)を活用しましたか?
左記の2つのシステム及びスマートフォン向けに予測情報を提供するホームページの開発には、国のデジタル田園都市国家構想推進交付金を活用しました(令和4年度事業費28,621千円(うち交付金14,311千円))。
事業の近況を教えてください。
令和5年4月から開発したシステムによる予測情報の提供を開始しています。今後は潮流(流向・流速)を観測するブイを増設し、さらなる予測精度の向上を目指していきます。
事業効果
その1
1日平均150人の漁業者が、海況の予測情報を提供するホームページを閲覧し、漁業操業の効率化に活用している。
その2
漁業者の意見に基づき、予測精度や利便性の向上のための改良に取り組むことで、海況予測システムの利用が浸透し始めている。
コスト
イニシャルコスト
26,019千円(税抜)
内訳
・海況予測システム・急潮予測システム開発 | 9,000千円 |
・リアルタイム流況情報提供 システム・観測ブイ開発 | 8,300千円 |
・ホームページ作成 | 6,543千円 |
・その他 | 2,176千円 |
備考
デジタル田園都市国家構想推進交付金TYPE1による補助額:14,311千円
ランニングコスト (1年あたり)
10,213千円(税抜)
内訳
・ホームページ保守管理 | 7,300千円 |
・観測ブイ・漁業者観測用水質計保守管理 | 2,258千円 |
・その他 | 655千円 |
※主にシステム導入等に係るコストを記載
スケジュール
検討開始から導入までの期間
1年10か月
スケジュールの内訳
R3.6~R4.7 | 漁業者要望の聞き取り、庁内調整 |
R4.8~R5.3 | システム開発 |
R5.4~ | 運用開始 |
サービス提供事業者等
サービス提供事業者 | 株式会社オーシャンアイズ、株式会社中電シーティーアイ |
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サービス名 | 海況予測システム、急潮予測システム、千葉県水産情報総合利用ネットワーク、漁業者による観測結果を情報提供するホームページ |
運用形態 | 個別開発製品をクラウド環境で運用 |